事業紹介

測量の仕事とは?

建築測量の仕組み

トータルステーション

建築測量の現場で一番活躍しているのがこの「トータルステーション」です。
道路でカメラのような機械を覗き込んでいる作業員の方を見かけたことがあると思いますが、その人たちもこのトータルステーションを使って測量をしています。

トータルステーションは高精度で「角度」と「距離」を計測することができる機械です。
いくつかの角度と距離がわかれば、三角関数を用いて斜辺やもう一辺の距離や角度を導き出せるのです。

さらに座標の位置関係や座標をコンピュータに登録して計算ができるので、効率よく正確に測量ができます。
最近のものでは気圧や気温などの気象の観測誤差補正や、地球が平面ではなく球体であることを加味した補正などの機能も付いております。

墨出しの記号

工事現場では、次のような様々な記号を用いて、ほかの専門工事職人さんたちに座標などの位置を基準線を示しています。

FL(フロア・レベル)

フロアレベルとは一般的に床材などを足した最終的な仕上がり面の高さのことですので、工事途中の段階の床の高さとは数cm異なるのです。写真の場合は「3FL+1,000」つまり3階のフロアレベルから1,000mm高い位置を示しています。

通り芯

工事の設計図の基本的な座標軸(X・Y軸)を示す「通り芯」を示す線です。実際には通り芯には柱が立っており真っすぐな線を引けないので1,000mm(1メートル)寄ったところへ線を引くことが多いです。

階段の仕上げ墨

コンクリート打設で生成した躯体は、階段の表面仕上げの材料の分、実際の寸法より数cm控えて(小さく)造ってあります。そのためモルタルやタイルなどの仕上げの基準となる墨を記してあげる必要があります。

測量が正確でないと、工事はどうなる…?

どこに柱を立てるか、どこに窓を取り付けるか…
何もないところに目印もなく建物を建てることはできません。

もちろん間違った数値で印をしてしまうと建物が間違ったかたちで建ってしまいます。
工事を正確でスムーズに進めるために測量の仕事は必要とされています。

また、高層ビルやドームや橋梁の鉄骨などを誤差なく納まるよう組み立てるためには、建設中も柱の倒れ・捻じれなどを細かく測量していく必要があります。